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[翻訳記事] ゲーム最初の難問を解く・第2回

原文

この文章はChannel Fireballに掲載されたSolving the Very First Decision of the Game: Part 2の和訳である。原文の掲載は2017年7月20日だった。著者はNico Bohny氏。

先手・後手、どちらが有利かという話の第2回。前回はこちら

以下訳文。


まず、第1回の記事を見逃してしまっている場合、先にそっちを読むことをおすすめする。

では今回も練習問題から始めよう。

ミラー・マッチをプレイしている。デッキは60枚すべて《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》と《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》の分割カードだ。あなたは先手と後手、どちらを選ぶべきだろうか。そして、その理由は何か。

Simian Spirit Guide / 猿人の指導霊 (2)(赤)
クリーチャー - 類人猿(Ape) スピリット(Spirit)
あなたの手札にある猿人の指導霊を追放する: あなたのマナ・プールに(赤)を加える。
2/2

Lava Spike / 溶岩の撃ち込み (赤)
ソーサリー - 秘儀(Arcane)
プレイヤー1人を対象とする。溶岩の撃ち込みはそのプレイヤーに3点のダメージを与える。

回答は(訳注: Channel Fireballの)コメント欄に書いてほしい。私も解答をそこに書こう。

先手・後手の実際のメリット

「そもそもなんでこんなバカげた練習問題をやらなければいけないのか?」とあなたは疑問に思うかもしれない。 理由は、この問題によって、先手後手のメリットの違いがうまい具合に浮き彫りになると考えるからである。 要約すると、これはテンポと追加のリソースとの比較だ。 もし先手を取れば、1ターン早く行動できる。もし後手を選べば、追加のカードを持った状態でゲームを進められる。 では実際に良いのはどちらだろうか?

テンポ

先手を取ることで有利になるカードには、主に3つのカテゴリーがある。 これらのカテゴリーについて理解することは、あなた自身がこれらのカードを使用しない場合でも必要だろう。対戦相手がこの手のカードからアドバンテージを得ることを防ぐために必要なのだ。

雪だるま式(Snowball)カード

戦場に出ているだけでアドバンテージがどんどん増えていくカードだ。 この手のカードを放置しておくと、それだけでゲームが決まってしまうだろう。 プレインズウォーカーは典型的な雪だるま式カードであり、他の例としては以下が挙げられる。

  • 《闇の腹心/Dark Confidant》
  • 《巻きつき蛇/Winding Constrictor》
  • 《僧院の導師/Monastery Mentor》
  • 《群れネズミ/Pack Rat》
  • 《影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator》

この手のカードはレアリティが高かったり、特定のシナジーが必要だったりするので、リミテッドよりも構築で見かける機会が多いだろう。しかし、他にももう少し弱い雪だるま式カードが存在する。例えば以下のようなカードだ。

  • 《透彫虫の群棲/Fretwork Colony》
  • 《牙長獣の仔/Longtusk Cub》
  • 《オケチラの碑/Oketra’s Monument》
  • 神河ブロックの本殿サイクル

攻撃的なカードや能力

もしあなたの計画がなるべく早く相手をビートダウンしきってしまうことであれば、先手を取るべきだ。 それにより、他の速いデッキとのレースを制しやすくなるし、強力な呪文を使ってくる前に遅いデッキを削りきることもたやすくなる。

MTGには攻撃的なメカニズムがたくさんある。例えば、督励・高名・加虐なんていうのがそうだ。 このようなメカニズムの存在は攻撃する動機になり、すなわち先手を選ぶ理由になる。

コンボ

コンボデッキは大抵、1人回しのようなプレイングをすることになる。 対戦相手が何をしてもそれほど気にせず、できるだけ早くコンボを完成させることを考えるべきだ。 コンボを完成させる前に死んでしまっては意味が無いので、可能なかぎり早くゲームを進めねばならない。 もしミラー・マッチであれば、先手プレイヤーは多大なアドバンテージを得ているだろう。 最近《守護フェリダー/Felidar Guardian》と《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel》が禁止になったわけだが、先手に有利がつきすぎるのも理由の1つではないかと私は考えている。

リソース

MTGにはいくつかのリソースがあるが、カードとライフがもっとも重要だ。

ゲーム開始時に1枚多く手札を得ることには、以下のような特典がある。

  • マリガン時の保険になる
  • カードを指定せず捨てさせる効果に耐性がつく
  • 毎ターンの選択肢が広がる
  • 色事故やマナ・スクリューの発生を抑制する

たくさんの特典があるような気になるが、もしFrank Karstenが正確な数値を算出すれば、実際はそこまで魅力的でないことが明らかになるんじゃないか。(訳注: Frank Karsten氏はChannel FireballでMagic Mathという数学的記事を執筆している人物。) しかし、もしあなたと対戦相手が両方ともテンポをそれほど重視しないのであれば、リソースのアドバンテージを積極的に取りに行くべきだろう。

適切な決定を下すには、マッチアップと、そのマッチアップ中のあなたの立ち位置を評価しなければならない。

すごく簡単に言うと、高速なマッチアップにおいては先手を選ぶべきだし、低速なマッチアップにおいては後手を選ぶべきだ。しかし、これは完全に正しいというわけではない。あなたのアグロ・マッチアップがリソースの交換に終始するのであれば、後手を選ぶのが正しいこともありえる。あなたがコントロールをプレイしている場合でも、相手のデッキのほうがもっと長期戦に特化しているなら、可能な限り早急にゲームを終わらせる努力をすべきだ。この場合、先手を選ぶべきだし、ゲーム・プランも調整する必要がある。ただ、ライフを細かく削り取るようなマッチアップなら、カード1枚の価値はぐっと高くなるだろう。

遅いマッチアップにおけるあなたの立ち位置を明らかにしよう。負けたい場合や、巨大クリーチャーを使いたい場合は先手を取るべきで、削って勝ちたい場合は後手を選ぶべきだ。

経験則から言うと、あなたの回答が対戦相手が持つ脅威よりも軽くて数が多い場合に、追加のリソースの価値が最も大きくなる。例えばドラフトをプレイしていて、10枚の《致命的な一押し/Fatal Push》を持っているデッキで、10枚の《牙長獣の仔/Longtusk Cub》を持っている相手と戦う場合、後手を選ぶべきだ。(デッキの残りのカードによっては変わるかもしれない。) あなたが持っているのが《致命的な一押し/Fatal Push》でなく《不帰+回帰/Never+Return》なら、先手を取るべきだ (アモンケットのドラフトではめったにないことだろうが)。

ハースストーンを旅する

Blizzardはバランスの取れたゲームを作ることで有名だ。MTGに似ているハースストーンにおいて、Blizzardが先手後手問題をどのように調整しているかは興味深い。

ハースストーンではプレイヤーAは初手3枚の状態でゲームが始まる。プレイヤーBは初手4枚に、コイン(《水蓮の花びら/Lotus Petal》だ)がある状態でゲームスタートだ。ということは、MTGでも後手に《水蓮の花びら/Lotus Petal》を与えるべきなのだろうか?

いや違う。ヒーロー・パワーがマナ・シンク(訳注: マナ・フラッドの影響を軽減するカードのこと)の役割を果たすということもあるが、ハースストーンにおいては毎ターン「無料の土地」が得られる。つまりMTGでいうと毎ターン2枚、土地と呪文をドローしているようなものだ。これにより、後手が追加のカードを得るというアドバンテージは比較的小さくなる。ちょっとわかりやすくしてみようか。

ハースストーンのゲーム進行

  1. プレイヤーA・第1ターン - カード4枚+土地1枚 (合計5枚)
  2. プレイヤーB・第1ターン - カード5枚+土地1枚 (合計6枚)
  3. プレイヤーA・第2ターン - カード5枚+土地2枚 (合計7枚)
  4. プレイヤーB・第2ターン - カード6枚+土地2枚 (合計8枚)
  5. プレイヤーA・第3ターン - カード6枚+土地3枚 (合計9枚)
  6. プレイヤーB・第3ターン - カード7枚+土地3枚 (合計10枚)

つまりハースストーンにおいては、アクティブ・プレイヤーが他のプレイヤーより常に多くのリソースを持つことになる。しかし、プレイヤーAは先に行動できるというアドバンテージがあるので、そこはコインによって補償される。

MTGのゲーム進行

  1. プレイヤーA・第1ターン - カード7枚
  2. プレイヤーB・第1ターン - カード8枚
  3. プレイヤーA・第2ターン - カード8枚
  4. プレイヤーB・第2ターン - カード9枚

見ての通り、プレイヤーAのリソースはプレイヤーBのリソースを上回ることはない。プレイヤーAが先に行動できる代わりに、プレイヤーBにはコインではなく無料の《予言/Divination》が与えられているようなものだ。

理論から実戦へ

シールド

私がMTGを始めた頃は、シールドでは後手を選ぶのが常識だった。一般的に除去はクリーチャーよりも強く、従ってシールドのゲームは極めて遅かったのだ。 また、多くのプレイヤーが色をタッチしていた。 現在ではどうか。クリーチャーは強力になっていて、(ブロックしにくいクリーチャーが多い場合はとくに)シールド戦は高速化している。 しかしそれでも、次の2つの場合を除けば後手を選ぶのもありだと私は考える。1つ目が、フォーマットがボム偏重で、デッキに十分な除去が入ってない場合。2つ目が、ブロックがしにくくなるような攻撃向けのキーワード能力(例えば高名・加虐・督励)を持ったカードがたくさんある場合だ。 アモンケット+破滅の刻環境の話をすると、自分が黒で序盤をしのげるなら私は通常後攻を選ぶだろう。督励持ちクリーチャー、とくに赤や白のものを多く持っているなら先手だ。

ドラフト

除去で一杯のデッキででもない限り、ゲーム1では先手を選ぶべきだろう。 ゲーム2での選択はマッチアップに依存する。 ミッドレンジやコントロールのマッチアップで、自分がそれほど攻撃的でないなら、私は後手を選びたい。 対戦相手がボムを持っていてそれに対処する手段がないなら、先手を選んで、そいつがまた暴れだす前に相手を倒したいところだ。

スタンダード

繰り返すが、マッチアップを理解していない場合、決して後手を選んではいけない。 プレインズウォーカーが登場して以来、遅いマッチアップでも後手を選ぶべき場合はごく稀なものになった。

後手を選ぶのが正しい選択だった時期が、スタンダードにも確かにあった。 すべてのミッドレンジの頂点に君臨するジャンドが極めて支配的だった時代だ。 ジャンドはミラー・マッチに向けて調整されており、《朽ちゆくヒル/Putrid Leech》の代わりに《天界の粛清/Celestial Purge》がメインから入っていた。 《荒廃稲妻/Blightning》は先手にとっては致命的な呪文であり、また、《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》をまっさらな盤面に出すのも大抵正しいプレイではなかった。これらの点で後手が有利だったのだ。 《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》も強力だったので、私は《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》入りのミッドレンジを使っていた。このデッキについても、ジャンドを相手にするときは後手を選ぶのが正解だった。

最近のスタンダードにおいては、青赤のミラー・マッチにおいては後手が正解なのではないかと思う。もしかすると《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》入りのマッチアップすべてで後手有利かもしれない。 これらのマッチアップでは土地を置き続けることが勝利への鍵であり、脅威は回答に対して極めて重い。 もし青白デッキが複数の《試練に臨むギデオン/Gideon of the Trials》を使うとしたら、赤青デッキではギデオンに対抗する手段が限られるので、先手を選ぶべきという話になるかもしれない。ただ、青白デッキが現在の形のまま残るのであれば、青いデッキ同士のマッチアップは後手有利だと思う。 後手を選んだ場合や、ドローエンジンを稼働させ始めた場合、ライブラリーアウトで自爆してしまう可能性には気をつけてほしい。その手のカードが大量に入っていない場合でも、《イプヌの細流/Ipnu Rivulet》と《周到の砂漠/Desert of the Mindful》1~2枚の組み合わせは、これらのマッチアップで有効なテクニックではないか。

数ヶ月前では、機体デッキが支配的で、その機体デッキを倒す最高の選択は黒緑《巻きつき蛇/Winding Constrictor》だった。黒緑は4枚の《致命的な一押し/Fatal Push》と4枚の《闇の掌握/Grasp of Darkness》をデッキに入れている。こういった黒緑同士のマッチアップでも、後手でプレイしたい。

より下の環境

モダンは4ターンの環境だと言われる。大体4ターン目に勝負がついてしまうという意味だ。 ヴィンテージやレガシーはより高速な傾向がある。 4ターンキルされる側になるのは御免だ。4ターンキルを妨害し、より早く行動するためには、ダイス・ロールに勝って先手を選ぶべきである。 もちろん例外はどこにでもある。例えばマナレス・ドレッジは常に後手でプレイすべきだ。(つまり逆に、マナレス・ドレッジを相手にするときは自分が後手を選ぶべきだ。) モダンのジェスカイ・コントロールのような青いコントロールや、プレインズウォーカーの少ない《小悪疫/Smallpox》デッキのような細かく削るデッキのミラー・マッチのように、後手を選ぶべきかもしれない場合が他にもあるんじゃないかと思う。

補償能力

前回の記事で「補償/Compensate」という能力を作ってみた。これは最近のリミテッドやスタンダードにおける先手の有利を軽減するためのものだ。 今回は、スタンダードで興味深いものになるだろうレアのサイクルを試しに作ってみた。

(1)(黒)
伝説のクリーチャー - ゾンビ
補償 - ~が戦場に出たとき、あなたはカードを1枚引き、1点のライフを失う。もしあなたが後手であるなら、代わりにあなたはカードを2枚引き、2点のライフを失う。
1/1

(1)(白)
伝説のクリーチャー - 人間
補償 - ~が戦場に出たとき、あなたは警戒を持つ白の1/1の兵士クリーチャー・トークンを1体生成する。もしあなたが後手であるなら、代わりにそのトークンを2体生成する。
1/1

(1)(緑)
伝説のクリーチャー - エルフ
補償 - {T}: あなたのマナ・プールに(緑)を加える。もしあなたが後手であるなら、代わりにあなたのマナ・プールに(緑)(緑)を加える。
1/3

(赤)
伝説のクリーチャー - ゴブリン
~にダメージが与えられるたび、それはあなたにそのダメージに等しい点数のダメージを与える。
補償 - ~は+1/+1カウンターが1個置かれた状態で戦場に出る。
2/1

(1)(青)
伝説のクリーチャー - マーフォーク
補償 - ~が戦場に出たとき、クリーチャー1体を対象とし、それをタップする。そのクリーチャーは、それのコントローラーの次のアンタップ・ステップにアンタップしない。あなたが後手である場合、代わりにそのクリーチャーをそのオーナーの手札に戻す。
2/1

創意工夫せよ

この記事を締めくくるにあたり、工夫によって後手有利になるような例を2つ挙げることにする。

ディスカード手段

私はキューブで遊ぶのが好きで、リアニメイトは最も好きなアーキタイプの1つだ。時折私は手札にファッティとリアニメイト呪文を抱えた状態で、そのファッティを捨てる呪文を探すのに苦労する。 解決策は簡単だ。後手を選び、土地を置かずにディスカードステップでファッティを捨てればよい。 これはマナレス・ドレッジのようなものだ。マナレス・ドレッジはマリガンや相手の《思考囲い/Thoughtseize》を避けねばならないが。

迷子

イニストラード+闇の隆盛環境のドラフトをするFNMに参加したとき、友人と対戦することになった。 彼は《森での迷子/Lost in the Woods》デッキ(1枚の《森での迷子/Lost in the Woods》と42枚の《森/Forest》でできている)を使用しており、 一度《森での迷子/Lost in the Woods》が着地してしまうと私の緑白デッキでは対処できなかった。 私はダイス・ロールに勝ち、後手を選んだ。彼は手札をキープし、私は0枚になるまでただマリガンした。そしてライブラリーアウトで私は勝ったのだ。


練習問題の回答

《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》/《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》問題について、Channel Fireballのコメント欄に寄せられたTim Broman氏の回答を和訳。Nico Bohny氏いわく「Very nice analysis indeed!」とのこと。


まず、《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》を単なるマナ・ソースとして使用する場合、勝利には14枚のカードが必要になる。14枚に早く達するのは後手なので、この場合後手が勝つ。

先手が勝つとするなら、《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》をクリーチャーとして唱えた場合だろう。ベストなタイミングは1ターン目だ。これには4枚のカードが必要になる。

ライフ十分にある状態であるプレイヤーが《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》を唱えると、その相手も《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》を唱えて対応するしかない。そうでなければ《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》によって6点以上のダメージを受けてしまう。同じ4枚のカードを使用して2回《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》を使うよりも高いダメージだ。

結果、《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》は次々に相討ちになる。これによって手札がどんどん消費され、《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》で勝利するために必要な14枚が揃うことはなくなる。従って、この戦術をとる場合、後手はライブラリーアウトで負けるだろう。

つまり、先手が初手7枚をキープしたなら、後手はマリガンして手札を6枚に減らさねばならない。こうなると《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》での勝利に必要な14枚のカードを先に揃えられるのは先手になる。しかし、先ほど先手が行ったのと同じ戦術を、今度は後手が使用できる。先手は後手が出す《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》を自身の《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》で対処せねばならず、そうしているうちに先にライブラリーアウトで負けてしまう。なぜなら先手が初手7枚をキープしてしまった場合、もうマリガンする機会は回ってこないからだ。

以上により、先手にとって初手7枚をキープすることは必敗のシナリオになる。先手はマリガンし、手札を6枚にしなければいけない。

先手の初手は6枚になる。それに対して後手が初手7枚をキープした場合、先手は先ほどと同じ《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》戦略に入ることができるようになる、かのように見える。しかし後手が1ターン目に2体の《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》を出せるのに対して、先手が2体目の《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》を出せるのは3ターン目だ。従って、1体の攻撃は1回ブロックを免れることになり、攻撃により2点のダメージが通ることになる。このサイクルは4ターン毎に繰り返される。そして、大体40ターン目(ライブラリーアウトが起きるより前)に後手が勝つ。

まとめると、最適な戦術は以下の通りである。

  • 後手を選ぶ。
  • 先手が初手7枚をキープした場合、1回マリガンする。あとは可能な限り《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》を出し続ければ、ライブラリーアウトで勝てる。
  • 先手がマリガンした場合、初手7枚をキープする。あとは可能な限り《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》を出して殴り続ければ、ライフを削りきって勝てる。