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[翻訳記事] 破滅の刻プレリリースで驚くほど強かったカード

この文章はChannel Fireballに掲載されたThe Cards that Surprised Me at the Hour of Devastation Prereleaseの和訳である。原文の掲載は2017年7月3日だった。著者はFrank Lepore氏。

以下訳文。


先週のプレリリース、はっきり言って大成功だった。 私は3回参加し、合計で11-1の成績で終わることができた。 最初に参加したときは回避能力持ちクリーチャーとテンポ・カードが入った、まっとうな青赤デッキを使用した。 2回目では友人Justinと双頭巨人戦に参加した。Justinはアンコモン10枚レア4枚を使った赤緑デッキを使い、私は青黒のコントロールを使用した。 最後に参加したとき、私が組んだのはバントデッキだった。 私が得た中で最弱のプールであり、3色で組むことを余儀なくされた。 しかしその一方で、《自然に仕える者、ニッサ/Nissa, Steward of Elements》・《誇り高き君主/Pride Sovereign》・《糾弾の天使/Angel of Condemnation》のような超強力カードも存在した。

プレリリースのもっとも良い点の1つは、新しいカードの感触をつかめることだ。 考えたとおりに機能するカードなのか、それともそうでないのか、確かめられるのだ。 カードに書いてあることを読んだだけで判断するのと、実戦でそれが成立するかを見るのはまるで違う。 今回紹介するのは、プレリリースで私の目を釘付けにしたカードたちである。

《不屈のエイヴン/Dauntless Aven》

私はこのカードを入手することができなかった。しかし、対戦相手が戦場に出しているとき、このカードは常に私に強い印象を与えていた。 もし他にクリーチャーがいない場合、このカードは自身に擬似的な警戒を与える。 一方、もし他に何体かの督励持ちクリーチャーがいる場合、この鳥が一緒なら、あなたはそのクリーチャーを毎ターン督励させて攻撃させることができる。 この能力は極めて強力だが、正直に言えば赤白デッキが真に求めていたものとは違うだろう。 とはいうものの3マナで2/1飛行というのはそれだけで完全にプレイアブルである。 だからここで不満はなにひとつない。 もし敢えて難点を言うのであれば、-1/-1カウンターが多い環境でタフネスが1であることくらいか。 しかしその難点は他の多くのクリーチャーも抱えていることである。

《空からの導き手/Aerial Guide》

これはまるで《ゴブリンの先達/Goblin Guide》だ。見ての通り、飛んでるけど。

うん、これは《ゴブリンの先達/Goblin Guide》とはまるで違う。名前に「Guide」って入ってるだけだ。うん、どちらも2/2だ。共通点はそこで終わりだ。私は、衆目の通り、彼らの系譜を知らないのだろう。

週末の間、この鳥は私のために大活躍してくれた。

(オタク風に眼鏡を持ち上げて) 「Frank、こいつはドレイクだ。鳥じゃない」あなたは言うだろう。

いやいや、こいつらはみんな鳥だ。こいつらがドレイク主義者か鳥主義者かは、知ったことではない。 私が知っているのは、4/5や6/6に毎ターン飛行をつけられるのは極めて強力だってこと、そして、それをするために通常の《風のドレイク/Wind Drake》以上のコストが全くかからないってことだ。

《待ち伏せ/Ambuscade》

これまでの類似品と比べ、このカードは遥かにイカれている。 まず《弱者狩り/Hunt the Weak》より1マナ軽い。 さらにこれは格闘ですらなく、《自然の流儀/Nature’s Way》のように一方的にダメージを与えるだけだ。 なぜこれが素晴らしいかというと、格闘と違って使用したクリーチャーで攻撃するのをためらう必要がないからだ。 さらにさらにこいつはインスタントで、督励持ちクリーチャーと組み合わせると凶悪だ。おそらくあなたは戦闘中にこのカードを使用することになるだろう。 先週のプレリリースの間ずっと、このカードは人々をなぎ倒してきた。 私が自分の緑のプールを見たとき、そこには毎回このカードがあった……じつに素晴らしかった。

《忘れられた王族の壁/Wall of Forgotten Pharaohs》

このカードは、私がプレイしたすべてのプールにおいて、驚くほど強力だった。 「砂漠をコントロールしているか墓地に砂漠がある」という条件は、このフォーマットでは決して難しいものではない。 実際のところ、これは全く単純な話だ。 0/4はこの環境では多くのクリーチャーをブロックできるし、(おそらくは飛行持ちで殴っている間に)毎ターン1点のダメージを飛ばせるというのは、本当にクロックを早めることに繋がる。 私が更に《砂時計の侍臣/Vizier of Tumbling Sands》を持っていて、毎ターン2点クロックを刻んでいたことすらあった。 このダメージは極めて高速に蓄積する。 たしかに、この環境には壁を打ち壊してしまうようなコンバット・トリックがある。しかしこの環境にはそれに対応して使える除去だってあるのだ。 概して言うと、この一見無害な2マナ0/4クリーチャーは、堅実なパフォーマンスを発揮するということだ。

《穿刺の一撃/Puncturing Blow》

うん。5点ダメージを与える赤の除去呪文だ。 私がリミテッドで強力なカードとしてこれを挙げたことについて、あなたは驚くほど驚いていないだろう。それは理解している。 しかし、それにもかかわらず、このカードは赤の除去呪文のオールスターの1枚だ。 このカードはこの環境において、《大いなるサンドワーム/Greater Sandwurm》以外ならほぼなんでも除去できる。これは驚異的だ。《川蛇/River Serpent》・《採石場の運び屋/Quarry Hauler》・《採石場の甲虫/Quarry Beetle》・《巨大百足/Colossapede》……この環境であなたが遭遇するだろうこういった大型クリーチャーは、皆このカードの前に死んでいくのだ。 また、不朽や永遠が存在する環境においては、「追放する」と書かれた部分が勝利の鍵になる。 彼らは、死後においてさえ二度と家族に会えなくなるのだ! 公平のために言うと、私が言いたいのは、私たちは彼らがボーラスの心なき奴隷に墜ちることを防いでいる、ということだ。 しかし、私は知らないのだが、何人かのプレイヤーはそのように考えていないかもしれない。 私達がやっているのは救済、そう救済なのだ。

《ロナスの重鎮/Rhonas’s Stalwart》

これは《忘れられた王族の壁/Wall of Forgotten Pharaohs》とはまた別の、一見無害そうだったがプレイすると常に非常に強力だったカードである。 このカードは妥当な2マナ2/2だ。しかし、ときにパワー2以下にブロックされない2マナ3/3に化ける。 私はあなたがどれだけリミテッドをプレイしているかは知らないが、パワー2以下のクリーチャーというのはたくさんいるのだ。 こいつは緑の《突風歩き/Gust Walker》の仲間か、もしかしたらあなたがこれまで見た中で最も《突風歩き/Gust Walker》に近いカードかもしれない。 このカードに対処するのは驚くほど難しく、私は1ターンおきにブロックされない3点ダメージを稼いでいた。

まとめ

これらは、プレリリースで私の目を釘付けにしたカードのうちいくつかである。 いくつかはかなり明白な選択だったが、それでもその予想以上の強力さは私を驚かせた。 例えば《穿刺の一撃/Puncturing Blow》。これが強力な除去呪文なのは明らかだったが、この特定のフォーマットにおけるパフォーマンスのあまりの高さは私の目を奪ったのだ。

読んでくれてありがとう。そして(訳注: Channel Fireballの)コメント欄で、あなたを驚かせたカードについて教えて欲しい。