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[翻訳記事] 破滅の刻リリースに際しての総合ルール変更

この文章は海外公式サイトに掲載されたHour of Devastation Comprehensive Rules Changesの和訳である。原文の掲載は2017年7月14日だった。

破滅の刻リリースに際して行われた、総合ルールの変更点まとめ。 総合ルールの変更はArchenemy: Nicol Bolasのリリース時にも行われており、この記事は2回分の変更の総まとめになっている。要するに、アモンケットリリース時点からの変更点のまとめである。

一般的なプレイで問題になるのは107.1bの変更かと思われる。

以下訳文。


107.1b (破滅の刻で変更)

私たちは+X/+Xの修整を与える効果について、とくにXが負の数になる場合においては注意を払わなければならない。 例えば、《毒の責め苦/Torment of Venom》を撃たれた《立て直しのケンラ/Resilient Khenra》のパワーは-1になるので、+X/+Xの修整はつまり-1/-1の修整ということになる。 強化効果が弱体化効果に突然変化してしまうのは極めて予想しづらい出来事であり、あまりに不自然であるためプレイヤーが混乱してしまう可能性が十分にある。 このことを鑑み、我々はこのような事態が二度と起きないようにした。 もし効果が+Xや-Xの修整を与える場合でXが負数になる場合、代わりにXは0であるとして扱うようになる。

205.3j (破滅の刻で変更)

サムト(Samut)は(おそらくは昆虫神的な意味で)試練を達成し、プレインズウォーカー・タイプの仲間入りを果たした。

603.1・603.1a (Archenemy: Nicol Bolasで追加)

《Know Evil》(計略カード)や《金粉のドレイク/Gilded Drake》のような誘発型能力には、誘発した効果の後に追加の指示が書かれている。このような誘発後の様々な事象はルールでカバーされていなかったが、今回この603.1aでカバーされることになった。

(訳注: 原文では603.3eとあったが、総合ルール (Comprehensive Rules) で変更されているのは603.1および603.1a。)

615.9 (破滅の刻で追加)

ルール609.7bは、特定の条件を満たす発生源を選択するよう要求する、軽減効果や置換効果について述べたものである。 これはたとえば、「あなたが選んだ赤の発生源」のようなものだ。 しかし、ルール609.7はダメージの発生源についての条項であり、軽減効果にまつわるルールの殆どはルール615にまとめられている。 そこで今回、ルール615に新たにルールを追加し、ルール609.7を参照するようにした。 これにより軽減効果についての情報が、軽減効果のルールがまとめられた箇所から参照されるようになった。

701.23b (Archenemy: Nicol Bolasで変更)

《My Laughter Echoes》(計略カード)の動作を実現するため(声がひびく……)、「計略を実行中にする(set in motion)」についての記載が、再度実行中にすることを含むようになった。 物理的・見た目的には変化がないままだが、その計略は何かを、する。

702.128 (破滅の刻で追加)

永遠(eternalize)のルールは、永遠にここに刻まれることになる。 残念ながらラゾテプ(lazptep)の青で刻まれるのではない。 ただ、平坦な黒で刻まれるのだ。 (訳注: ラゾテプ(lazotep)はアモンケット世界にある青色の魔法物質。)

(声がひびく……。)

702.129 (破滅の刻で追加)

加虐(afflict)に関するルールはここに固定された(affixed)。

何人かは加虐・永遠のルール上での登場がアルファベット順でないことに気づいたかもしれない。 もし気づいたのなら、細部を見る目があなたにあることを認め、凍ったケフネトの形をしたポップを進呈しよう。 加虐と永遠は故意に順番を入れ替えて記載されている。 それは不朽(embalm)に関するルールの次に永遠に関するルールを置くことで、加虐のルールをまたぐことなく2つのルールを比較できるようにするためである。

(声がひびく……。)

704.5w (Archenemy: Nicol Bolasで変更)

これは《My Laughter Echoes》(計略カード)のためのもう1つの変更だ(声がひびく……)。 Archenemy: Nicol Bolasのために変更される以前のルールでは、新しい計略の誘発を先に解決することで、その計略を再度実行中にする前に取り除くことができてしまっていた。 これに対処するため、計略に関する状況起因処理を変更した。 新しいルールでは、計略が統率領域から取り除かれるのは、すべての計略のすべての誘発が解決された後である。

(訳注: ルール904.10も同じ内容で変更されている。)

(声が……いや、もう十分だ。)

715.1b (破滅の刻で変更)

ターンを終了する効果によってフェイズ・アウトしているクリーチャーが戦闘から取り除かれることが、このルールにカッコつきで記載されていた。 これは特に必要のない記載であった。 なぜなら、クリーチャーはフェイズ・アウト自体で戦闘から取り除かれるためである。 なので、私はこのルールを少し短くすることにした。

800.4g (Archenemy: Nicol Bolasで追加)

多人数戦においては、あるプレイヤーが自身のターンの最中にゲームから取り除かれた場合でも、そのゲームは終了しない。 更に言えば、そのいなくなったプレイヤーのターンさえ終了しない。 そのターンはアクティブ・プレイヤーが不在の状態で継続されることになる。 既にゲームを離れたあるプレイヤーについて何かさせようと要求するようなカードをどう扱うか、というルールについては既に存在していた。 今回新しく追加したのは、ゲームを離れてしまったアクティブ・プレイヤーに何かさせようと要求するようなゲームのルールをどう扱うか、というルールである。 例えば、同時に戦場に出たパーマネントについてのタイムスタンプ順の決定などが問題のルールに該当する。

805.8 (破滅の刻で変更)

「共有チーム・ターン」選択ルールにおいて、チーム内のあるプレイヤーをコントロールすると、チーム全体をコントロールできる。 チームメイトに関するルールは、チームメイト同士が反目しあうことをまったく想定していない。 このルールにより、チームメイト同士でお互いに酷いことを行うような、奇妙な事態の発生を防いでいるのだ このルールはこれまで非常に狭く書かれていた。今回の変更により、このルールの意味するところがより正確なものになった。

805.10 (Archenemy: Nicol Bolasで追加)

「共有チーム・ターン」選択ルールにおける戦闘をカバーするためのルールだ。 「共有チーム・ターン」選択ルールにおける戦闘は、通常の多人数戦のものよりも、双頭巨人戦におけるものに近づけるよう見直しを受けたのである。 その結果……。

810.7 (Archenemy: Nicol Bolasで変更)

このルールは、双頭巨人戦の戦闘システムでは、通常のルールを変更したルールが使用されることを述べていた。 現在では、双頭巨人戦の戦闘システムでは、「共有チーム・ターン」のルールを変更したルールが使用されることを述べている。 実際のところは何も変更はされていないのだが、大きな変更が行われているようにみえるのが面白いところだ。

用語集/Glossary

加虐(affict)と永遠(eternalize)が用語集に追加された。