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[翻訳記事] 破滅の刻・リミテッドレビュー (白)

原文

この文章はChannel Fireballに掲載されたHour of Devastation Limited Set Review: Whiteの和訳である。原文の掲載は2017年7月3日だった。著者はLuis Scott-Vargas(LSV)氏。

リミテッドレビューとあるが、実際にはドラフトに重きが置かれていると思われる。

以下訳文。


まずは点数表を見てみよう。 点数に反映されていない多くの要因があり、それぞれのカードについて書いた内容のほうがあてになることに注意。

点数について

《群れネズミ/Pack Rat》や《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》のようなカードを扱う枠は無くした。殿堂入りだ。

  • 5.0 : ベスト・オブ・ベスト。(《害悪の機械巨人/Noxious Gearhulk》・《新緑の機械巨人/Verdurous Gearhulk》・《霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester》)
  • 4.5 : ものすごいボムだが、倒せないほどではない。(《暴走急行/Untethered Express》・《艱苦の伝令/Herald of Anguish》・《つむじ風製造機/Whirlermaker》)
  • 4.0 : 良いレア、あるいは一線級のアンコモン。 (《改革派の貨物車/Renegade Freighter》・《巻きつき蛇/Winding Constrictor》・《飛行機械による拘束/Thopter Arrest》)
  • 3.5 : 一線級のコモン、または手堅いアンコモン。 (《溶接の火花/Welding Sparks》・《予言のプリズム/Prophetic Prism》・《霊気追跡者/Aether Chaser》・《果敢な爆破/Daring Demolition》)
  • 3.0 : いつも良い働きをする、プレイアブルなカード。 (《暁羽の鷲/Dawnfeather Eagle》・《たかり猫猿/Scrounging Bandar》・《ドゥーンドの調査員/Dhund Operative》)
  • 2.5 : 手堅くプレイ可能。切り捨てられるのはまれ。 (《むら気な巨人/Wayward Giant》・《置き去り/Leave in the Dust》・《精緻会の改革派/Countless Gears Renegade》)
  • 2.0 : 良い穴埋めカード。半数は切り捨てられる。 (《砦のマストドン/Bastion Mastodon》・《悪意器具/Implement of Malice》・《高峰の注入/Highspire Infusion》)
  • 1.5 : 穴埋めカード。大体は切り捨てられる。 (《改革派の逃亡/Renegade’s Getaway》・《歩行貯蔵器/Reservoir Walker》・《警戒自動機械/Watchful Automaton》)
  • 1.0 : 悪い穴埋めカード。ほとんど切り捨てられる。 (《鉄覆いの革命家/Ironclad Revolutionary》・《正確な一撃/Precise Strike》)
  • 0.5 : 極めてプレイアブルでないカード、またはサイドボード要員。 (《撃墜/Take Down》・《自然廃退/Natural Obsolescence》)
  • 0.0 : 完全にプレイアブルでないカード。 (《秘密の回収/Secret Salvage》・《ゴンティの策謀/Gonti’s Machinations》・その他完全に駄目なカード)

《英雄的行動/Act of Heroism》(コモン)

2.0点

1対2交換が取れる可能性が、私にとっての「大体プレイする」枠にこのカードを押し上げている。 2マナで+2/+2の修整が入るのが期待通りで、さらに2つのメリットがあるので、有効に働くだろう。

《典雅な襲撃者/Adorned Pouncer》(レア)

3.5点

このカードは、(事実上)2マナ2/1であり、5マナ4/4二段攻撃でもある。 1枚のカードでこの両方の役割をはたすのは非常識だ。 名前に典雅とついているが、着飾らせる必要があるわけではない。 しかし、なにかオーラをつけることができれば、恐ろしい脅威になるだろう。

《糾弾の天使/Angel of Condemnation》(レア)

4.5点

私は名前を見ただけで4.5~5.0点をつけていただろう。そしてテキストにもその通りのことが書いてある。 フレーバー的にはこいつは《糾弾/Condemn》を唱えるべきなんだろうが、メカニズム的には何の関連性もない。 4マナで3/3飛行警戒。これだけで既に素晴らしいのに、2つの非常に関連した能力がついてきている。 あなたがマナを残したままターンを終えるなら、対戦相手は非常に打破しにくい状況になるだろう。 あなたは最初の能力で何かを明滅させることができるし、そうでなければ1ターンこの天使を使えなくなる代わりに2番目の能力を起動できる。 これはまさにボムで、他に何を持っているかに関係なく、ほぼ間違いなくこのカードを選ぶべきだ。

《王神の天使/Angel of the God-Pharaoh》(アンコモン)

3.0点

アモンケット環境の速度を考えれば、サイクリングのコストは私が思っていたより割高であった。 しかし、《有翼の番人/Winged Shepherd》がデッキに入らないことはまれだった。 私は《王神の天使/Angel of the God-Pharaoh》もおおよそ同じだと思っている。 サイクリング・コストはやや重いが、そのぶんパワーとタフネスが高い。 4/4飛行は偉大なるフィニッシャーであり、これを捨てて他の何かに交換できるのは素晴らしい柔軟性だ。

《尽きぬ希望のエイヴン/Aven of Enduring Hope》(コモン)

3.0点

コモンで2番目に大きなフライヤーは、白に後半での打撃力を与える。 そして3点のライフが、その遅さの穴埋めになるだろう。 このカードは過去に《慈悲の天使/Angel of Mercy》と呼ばれる爆弾アンコモンであった。 フォーマットは今やもっとパワフルになっているが、このカードが見た目通りに良いカードであることを期待する。

《冠毛の陽馬/Crested Sunmare》(神話レア)

3.5点

ライフゲインするカードをデッキに加えないと何もしないので、このカードの効果は微々たるものになるだろう。 しかし、5マナで5/5というサイズは悪いものでは決してない。 「貰い物のあらを探すな(Don’t look a gift horse in the mouth)」という諺の通りで、厳密に構築の中心に据えるよりも堅実なカードとして扱うべきカードである。

《不屈のエイヴン/Dauntless Aven》 (コモン)

3.0点

3マナ2/1飛行のカードは私がいつも使う類のものだ。そして督励持ちのクリーチャーが多いなら、さらに良いものになる。 私は白がまだ極めて攻撃であると想定している。 このカードは毎ターン2点のダメージを稼ぎ出すだけでなく、同時にあなたが選んだ督励持ちクリーチャーのスーパーチャージャーになることもできる。

《砂漠の拘留/Desert’s Hold》 (アンコモン)

3.0点

《拘引/Arrest》に3ライフがつくとどうなる? 民事没収になるのか? 実際のところ民事没収は逮捕(Arrest)がなくても起こりうるだろう。……私はそんな事態になることはしないが。 いずれにせよこれは砂漠がなくても良いカードだ。私は、白いデッキであれば何であれ、1枚はデッキに入れるだろう。

《廃却するミイラ/Disposal Mummy》 (コモン)

1.5点

永遠を持つクリーチャーを追放できるのは良い能力だ。しかし、それのために3マナ2/3をプレイしたいとは思わない。 マナ・カーブを埋めるカードが必要な場合、または永遠単デッキを相手にしている場合はこのカードを使おう。 そうでない場合はサイドボードへ。

《目を開いた者、デジェル/Djeru, With Eyes Open》 (レア)

1.0点

もしきわめて幸運なら: 3.5点

探してくるプレインズウォーカーがいないなら、このカードはほとんどプレイアブルではない。 最近なら、5マナあれば4/3のクリーチャーよりも良いものが手に入る。 もしプレインズウォーカーがいるなら、既にプレインズウォーカーを戦場に出していた場合でも、このカードは素晴らしいものになる。 あなたのデッキの中で最高のカードを探してくるチューターとして1対2交換ができ、更にそれを守れるのは病的に強い。 あなたに必要なものは、レアと神話レアを手に入れることだ。

《デジェルの拒絶/Djeru’s Renunciation》 (コモン)

1.5点

状況を選ぶカードに軽量なサイクリングコストがついている、というのは古典的だ。 そしてこのカードは攻撃的なデッキならどんなデッキでもうまくいく。 この効果が必要になるときには非常に素晴らしいカードだ。そうでないときには(大部分がこっちだろう)サイクリングに回すことができる。 私がこのカードに興奮することはないだろう。しかし、ビートダウンデッキに入れたり、カードが足りないときに穴埋めに使用するのは私の好みだ。

《従順な召使い/Dutiful Servants》 (コモン)

1.0点

3マナ2/4バージョンのほうがずっと好きだ。 コスト対サイズ比がよくない。 ほかのカードを探したほうが良いと思う。

《ギデオンの敗北/Gideon’s Defeat》 (アンコモン)

3.5点

あくまでサイドボード用のカードだということに注意。しかし強力な1枚だ。 私はこれをメインデッキに入れない。 にも関わらず高い点数をつけたのは、サイドボードから投入したときにあまりに強力だからである。 私は早い順目でもこのカードをピックしたい。 仮に半数以下のマッチアップでしか役に立たないとしても、この効果は良いものだ。

《王神の信者/God-Pharaoh’s Faithful》 (コモン)

0.5点

あなたのデッキを動作させるためにライフゲインが必要だという場合を除けば、このカードの与えるインパクトは極めて小さい。

《啓示の刻/Hour of Revelation》 (レア)

1.5点

私は6マナの全体除去が好きではない。 それは安定して唱えることがあまりに難しいからである。 《啓示の刻/Hour of Revelation》は時折3マナで唱えられるようになるが、それは非常にまれなので、結局は《次元の浄化/Planar Cleansing》の再版のようにしか見えない。 そして《次元の浄化/Planar Cleansing》は決して良いカードではなかった。

《ミイラの大王/Mummy Paramount》(コモン)

2.0点

もし破滅の刻環境がアモンケット環境と似ているなら、2マナ2/2はそれだけで見る価値がある。 さらにゾンビ・アグロ・デッキなら、更に少しだけ良くなる。 「攻撃的なデッキで」「8体以上のゾンビを含む」ことが最重要(paramount)だが、もしそうなら、これは非常に良いカードだろう。

《オケチラの報復者/Oketra’s Avenger》 (コモン)

3.0点

おっいいぞ、効率的にブロックしにくい、2マナパワー3がもう1枚出てきた。 こういうのがもっと欲しかったんだ。 《Oketra’s Avenger》はビートダウンの最高の一員になるだろう。 そして、新環境において白いアグロ・デッキを行う理由を非常に強くするのではないか。

《オケチラ最後の慈悲/Oketra’s Last Mercy》 (レア)

1.5点

それで、純粋にライフを得るだけの呪文でどれだけのライフを得れば良いといえるのだろうか? このカードは最大で19点回復することができ、それだけで十分かもしれない。 しかし私の推測において、ほとんどのマッチアップでこのカードはまだ悪い。 極めて緊迫したライフレースになっている場合や、超速攻デッキに対してコントロール・デッキで使う場合など、狭い状況でだけ価値があるカードだ。 カードの評価を下げているのは決して冗談ではない。しかし、どちらも大量のライフを得ているわけではないのだが、このカードは良い仕事をしているように思う。 土地がアンタップしなくなることは、後続の動きを大きく阻害することになり残念だ。 私は今のところこのカードが嫌いだが、意見は喜んで修正するだろう。 (私は自分のレーティングに自信が持てない。これは奇妙なことだ。)

《圧倒的輝き/Overwhelming Splendor》 (神話レア)

1.5点

これは最も効率的なカードではないかもしれない。 しかし、この8マナのフィニッシャーを見たとき、私は直ちに興味を持った。 このカードは相手のクリーチャーを酷いものに変えてしまう。 長期戦を仕掛け、《圧倒的輝き/Overwhelming Splendor》を叩きつけることは試す価値があるかもしれない。 《サンドワームの収斂/Sandwurm Convergence》よりは悪いカードに見えるが、それでも試す価値はあるだろう。 8マナは重い。このカードは本当に専用のデッキを必要とする。だから、あまり高い期待は持っていない。

《砂爆破/Sandblast》 (コモン)

2.5点

このカードはほぼすべてのクリーチャーを殺せるだけのダメージを与える。私はデッキに入れるだろう。 対戦相手のブロックは既に成立した後なので、アグロデッキではそれほど良くないだろう。 しかし、殆どの場合で1枚は使用することになるんじゃないかと予想している。

《救済の恩寵/Saving Grace》 (アンコモン)

2.5点

奇妙なカードがもう1枚。 戦闘に参加しているクリーチャーが2体だけなら、+0/+3修整を与えるパーマネントは、たとえそれが何かを殺す役に立たなくとも手堅いと言える。 これをプレイすることで、2つの戦闘に勝利することができるのだ。 しかし、このカードには欠点がある。戦闘がある程度大きくなると、クリーチャーを救うことができなくなるのだ。 更に複雑なのは、このカードが《濃霧/Fog》のように働くことだ。最弱のクリーチャーを強化することで、1ターンだけあなた自身を守ることができる。 これらのことを踏まえると、良いカードのように思える。 役に立ってほしいときにいつでも役立つとは限らないが、状況が許せば炸裂するカードだ。

《厳粛/Solemnity》 (レア)

0.0点

構築ではナンセンスなことがたくさんできるだと理解しているが、いかんせんリミテッドでは狭すぎる。

《孤高のラクダ/Solitary Camel》 (コモン)

1.5点 / 2.5点

1枚でも砂漠があるなら、これは3マナの割に良いカードになる。 このカードは砂漠なしでは無能なカードで、4枚以上の砂漠がデッキに入っているならいいカードだろう。

《不動の歩哨/Steadfast Sentinel》 (コモン)

2.5点

4マナクリーチャーのために空けておくスペースには限りがある。 しかし、このカードはあなたのマナ・カーブを埋めるには良いカードだろう。 何度かこのクリーチャーには死んでもらいたい。 4/4の永遠衆になる道が残されているため、恐れることなく攻撃に参加することが可能なカードだ。

《結束に仕える者/Steward of Solidarity》 (アンコモン)

3.5点

2マナ2/2で1/1を生み出すクリーチャーは、たとえそれが1ターンおきであっても素晴らしい。 視界良好なら攻撃に参加でき、そうでなければ軍勢を生み出す。 どんなデッキにも加わる素晴らしいカードだ。

《陽光鞭の勇者/Sunscourge Champion》 (アンコモン)

3.5点

手札を1枚捨てるというコストはかかるものの、2/3の次に4/4そして合計6点のライフを得ることができる。 これは手堅い取引で、見逃したくない。 アグロよりもミッドレンジやコントロールでわずかに強いカードだが、いずれにせよ私は喜んでプレイするだろう。

《型破りな戦術/Unconventional Tactics》 (アンコモン)

1.0点 / 3.0点

私は本当にこのカードが好きだ。 このカードはゾンビデッキ以外では悪いが、もしゾンビが5体以上集まるなら、このカードは凶悪な勝利条件をもたらすだろう。 そしてゾンビを5体集めるのはそこまで難しくなさそうだ。 すべてのゾンビが最低5点の回避不能なダメージになるのは洒落になっていない。 このカードはゾンビデッキに一見勝ち目のないところからの逆転劇を多く与えてくれるだろう。

《信義の侍臣/Vizier of the True》 (アンコモン)

3.0点

私はブロックされるのが本当に嫌なので、このカードは本当に助かる。 ビートダウンデッキにおいて、このカードはブロックを不可能にしてしまうだろう。 4ターン目にこれをプレイし、他のクリーチャーで督励しながら攻撃する。 そして次のターンにはこのカードで督励しながら攻撃するのだ。 このようなカードがあるのを見ると、ビートダウンデッキがどこにも消えてしまわないようにみえる。

白のコモンベスト3

  1. 《オケチラの報復者/Oketra’s Avenger》
  2. 《不屈のエイヴン/Dauntless Aven》
  3. 《尽きぬ希望のエイヴン/Aven of Enduring Hope》

今回白のコモン除去は素晴らしいものでなかった。しかし《砂爆破/Sandblast》はプレイアブルである。 白のベストコモンはすべてクリーチャーであり、うち2枚がアグレッシブなビートダウン向けカード、もう1枚がマナカーブの頂点として良いカードだ。 リストの他2枚と比べれば、私は《尽きぬ希望のエイヴン/Aven of Enduring Hope》をパスすることが多いだろう。