原文
この文章はChannel Fireballに掲載されたKeys to Amonkhet Sealedの和訳である。原文の掲載は2017年5月3日だった。
グランプリ・リッチモンドまであと2日に迫った今こそ、我々のシールド・スキルを磨けあげるに最適な時だ。 私はこのイベントに夢中で、リミテッド(ドラフトとシールド)の学習と上達に多大な努力をしてきた。
シールドとドラフトはどちらもリミテッドなので、同じようなスキルが問われることになる。 しかし2つのフォーマットはそれぞれ独自の趣がある。 わかりやすくいうと、シールドのほうがドラフトより遅くて単調なゲームになりがちだ。 これはアモンケット環境に特有の傾向ではない。シールドとドラフトはどのセットでも同様だろう。
その理由はこうだ。6パックを剥いてデッキを作るとき、シナジーを持つカードが十分にそろうかは当然コントロールできない。 ドラフトにおいては低コストのクリーチャーと強力な呪文を優先してピックできるが、シールドではパックから出てきたカードだけが頼りになる。
とはいえ、このフォーマットについても、いくらかの一般化を行うことが可能だ。 そして、(プールの強さにかかわらず)あなたが構築すべきデッキの種類を知ることができるのだ。
プレイに関する制約
シールドにおいては、最終的にどのようなデッキを使えるかについて大きな制約が2つある。
- マナ
- アーキタイプ (アグロ・ミッドレンジ・コントロール)
まずマナは、シールド・デッキでどの色を何色使えるかを決定する。 通常、アグレッシブなデッキでは2色で8枚ずつ16枚の土地が理想的だと私は学習した。 一方で例外についてもこの後で取り上げる。
どの色をプレイするか決めたら、次にどのようなデッキを組むのか決める必要がある。 アグレッシブなものか、ミッドレンジか、それともコントロールか。 これについてあなたの裁量はそれほど大きくない。なぜならプールの中で最高のカードをプレイすることになりだろうから。 しかし、最後の3~4枚のカードを決定する上で、最大のシナジーを持つものを選びたいだろう。
アモンケットのマナ・ベース
まず通常は、他の色より弱いという理由で、1色か2色を除外することができるだろう。 ある色がプレイアブルであるというためには、2色デッキで役に立つカードが9枚以上ほしいところだ。
私は通常、よいマナ補正カードがない場合はデッキを2色で組むことにしている。 小回りの効かないマナベースで3色デッキを組むと厄介なことになる。例えば《沼/Swamp》6枚、《森/Forest》6枚、《島/Island》5枚、のような。
私は、メインの色については、最低でも信頼できるマナ・ソースを8枚入れるようにしている。
このセットでは多くのカードがサイクリングを持っている。これは通常より土地の枚数を減らす強いインセンティブになる。 通常のシールド・デッキではマナ・カーブは通常より高く、17~18枚の土地がデッキに必要になるだろう。 アモンケットでは、土地は16枚でいいと私は感じている。非常にアグレッシブなデッキなら15枚でもいいくらいだ。
シールド線では盤面や状況が膠着状態になりやすい。そこで、マナ・フラッドを起こし、呪文を使い果たしてしまうことこそ憂慮すべき事態だ。
特筆すべき事としてアモンケットにはアンコモンの2色土地が存在せず、マナ補正カードはそれほど多くない。 しかし、コモンには良いマナ補正カードが3枚あり、それらは3色目のプレイを比較的簡単にできるだろう。
ミッドレンジの大地
Magix Onlineで7回シールドリーグに参加した経験上、私はこの環境は非常にミッドレンジ的だと考える。 殆どのプールには、アグロデッキを組めるだけの攻撃用カードが足りず、純粋にコントロールを組めるほどのコントロール用カードも足りないためだ。 殆どのプールで、あなたはマナカーブの下の方と上の方を混ぜて、真ん中あたりのデッキを組むことになるだろう。
大まかな見積もりは次のようになる。
- ミッドレンジ: 50%
- アグロ: 25%
- コントロール: 25%
上記の雑な推測に基づくと、スマートな立ち位置は、コントロールに変化するミッドレンジか、純粋なコントロールということになるだろう。
シールドで本当に良いカードがいくつかある。
- 《巨大百足/Colossapede》
- 《遺棄地の恐怖/Horror of the Broken Lands》
- 《川蛇/River Serpent》
5/5は偉大である。それらは他のあらゆるものを蹂躙でき、あなたの要塞を維持することを可能にする。 私は、プールから出てきた巨大クリーチャーは可能な限り使用したい。
しかし、アグロデッキが最適解になることがある。 なぜならこのフォーマットは遅く、殆どのデッキは1ゲーム目の暴力的なビートダウンに対処できないためである。 (殆どのデッキはコントロールのミラーに備えて巨大なクリーチャーを抱えてしまっている。) もし私のプールで最強のデッキがオール・インのアグロ・デッキなら、私は全く躊躇せずそれを使うだろう。
さて、ミッドレンジとコントロールについて話をしよう。これら2つのデッキが最終的に盤面を作ることになるのだ。
アモンケットのシールドをざっと見て、重要な観察が2つある。
- 通常よりフライヤーが少ない
- 地上にタフネス4のクリーチャーが多い
これら2つの事実は地上の膠着状態を生み出す。膠着状態が長く続くと、非常に稀だが厄介な展開につながり兼ねない。 あなたはこの膠着状態に備える必要がある。
地上が膠着状態に陥ると、ブロックや、返しのターンでの攻撃が強くなる。 そのため誰も積極的に攻撃しなくなり、状況の回答を求めるためにカードを引きつづけることになる。
このような状況では、除去・フライヤー・コンバットトリックが有効だ。 これらのカードを十分な枚数入れていることを確認するようにしよう。
アモンケットで地上の膠着を打破する
頻繁に地上が膠着することを理解できたので、それを脱して勝ちに行く方法を検討しよう。
まず、フライヤーは素晴らしい。
- 《エイヴンの修練者/Aven Initiate》
- 《有翼の番人/Winged Shepherd》
- 《ター一門の精鋭/Tah-Crop Elite》
フライヤーは数が少ないので、それぞれのフライヤーは影響が大きい。これらを除去できる呪文を温存しておくようにしよう。
勝利のための最高の方法の1つは、巨大クリーチャーに《知識のカルトーシュ/Cartouche of Knowledge》をつけて送り出すことだ。 これは実際に確実なプランと言える。 私は、ドラフトでの青は好まないが、シールドでは青をプレイするのは大好きだ。そこには遅いカードアドバンテージ呪文とフライヤーがいるからである。
レアのご褒美
このセットのレアは本当位ぶっ壊れで、デッキの色にあった良いカードを引くことができればどれほど素晴らしいかと思う。
シールド・デッキではレアの影響は特に大きい。6マナ6/6トランプル不朽持ちと、6マナ6/6バニラの違いは歴然だ。
リミテッドプレイヤーの立場から、サイクリング2色土地がアンコモンだったら良かったと書いておきたい。 シールド・デッキでは幾つかのレアを持つことが非常に重要になってきている。 もしあなたが2つもサイクリング2色土地を引いて、あなたが引かなかった爆弾レアが強力な能力を発揮していれば、ますますフラストレーションが貯まるだろう。
今回の記事での苦情: シールド環境のために、爆弾レアと《没収/Dispossess》の間のギャップを少なくする必要があるように感じる。
アモンケットのレア・神話レア トップ5
- 《死の権威、リリアナ/Liliana, Death’s Majesty》
- 《賞罰の天使/Angel of Sanctions》
- 《栄光をもたらすもの/Glorybringer》
- 《サンドワームの収斂/Sandwurm Convergence》
- 《明日からの引き寄せ/Pull from Tomorrow》
私はこれらのカードに勝ったことがないし、これらのカードを唱えた後で負けたこともない。
リッチモンドが楽しみだ!ぜひともこういったレアを2枚とか引いて、一緒に走らせてみたい。
シールドをプレイする場合には、上記のような乱暴なレアや神話レアを開封し、素晴らしいx-0のデッキを組んでほしい。
幸運を祈ります。砂漠を楽しんでください。